甘口

そこのカレー屋では辛さを調節できるらしく、「甘口 +20円」とメニューにあった。

僕は勘違いしていた。

カレーの辛さというものは、最初に甘口を作っておいて、そこに辛さを足していくことで成り立っていると思っていたのだが、そうでないんだもの、これ。

辛いやつに何か、20円相当のものを加えて、甘口にするやり方もあるのだと始めて知った。


ここで疑問となるのは「ものを辛くするのは簡単そうだが、甘口にするのは難しそうだ」という点。

一般的に「辛い」というのは、「これ辛いぞ、食ってもいいのか?」を発信するくらいだから、健康や生命に関する要因としてかなり重視されている。

一方の「甘口」は、そういった緊急性の高い面は持ち合わせていない。


「甘辛い」ものを「辛い」と表現できるが、普通「甘い」とは表現できない。

甘辛いものを口に含もうとする人に対して「それ辛いよ」というと、それを食べた相手は納得するだろう。
しかし「それ甘いよ」というと、まず相手は「辛いじゃん!!」と指摘するのである。

インパクトとしては、どうしても「辛さ」のほうが「甘口」より上なのだ。


そうなると20円相当の何かが気になるところである。

「全くカレーの感じがせずやたら甘いが、あとあじがなんとなく辛い」

これでは「甘口」とは言えない。
どうにも「ハチミツ」などの甘さでは、最初は甘いだろうが辛さを封殺することはできなさそうである。

何かミラクルフルーツ的な、味蕾か何かに作用するものがあるのだろうか。

ある生物は味蕾に相当する器官が体中にあるらしいが、全身にからしを塗ってあげたあと、ミラクルフルーツ的な何かを入れてあげると、もう「んー!!」ってなるのだろうか。
ごめんこれ違う。

20円相当のものだった。

まあここはひとつ「甘口のカレーを温める手間」みたいなものと、しておきますか先輩。

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