北海道旅行6

札幌駅から小樽までは、直通の路線で50分くらい。
切符売り場でずいぶんおろおろしてしまったが、どうにかそれらしき切符を購入、電車に乗る事ができた。

乗客はそれほどいない。
混んでいるかもと指定席を選択しなくて正解だ。

電車でそとの風景を眺めるのは楽しい。
それが座ってながらだったらなおさらだし、初めての風景だったら、なおさらだ。

天気は雨。
しかしうたた寝することなくずっと風景を眺めていた。
くもり空をそのまま地上に降ろしたかのような町の色は単調な分、なんだか目を離させない要素があるみたいだ。

途中、かなり寂しい風景が続く。
線路沿いにある民家のなかの廃屋が、なぜか残像に残る。

それでも小樽に近づいてくると、建物が増えてきた。
雨である。


目的地についたものの、用がない。
まずはお土産でもみつくろうかと鮮魚売り場を探しまわるが、昨日行かなかった方面を合わせてもそんなにない。

ということで昼ご飯を。
大きな十字路に面した天丼屋に入る。

僕は天丼が好きだ。
特にたれのかかったコロモが好きだ。
いったん天ぷらを身とコロモに分けて、身を先に食べて楽しみをあとに取っておくくらいだから、我ながら徹底している。

しかしコロモはほぼアブラだ。
何か体には良くない気がする。

そんなことを知らないだろう、店主が僕の前に天丼をよこす。
ほたてやかにの爪まで入っていておいしそうだ。

僕はかにの爪が好きだ。
かに自体には悪いが、あの爪で遊ぶのが楽しいし、ある意味それは礼儀であるとも考えている。

しかしかにの爪で遊ぶのはほぼ子供だ。
大人がかにの爪で遊ぶのは、それは「かにの爪で遊ぶ」ではなく「かにの爪で遊ぶ自分を演出する」ということのような気がする。

三島由紀夫はかにの見た目が大嫌いだった。
彼は、かにの爪で遊んだ事はあっただろうか。
それともかにの爪で遊んでいるのを誰かに見られた事があっただろうか。

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