ちょっとそこまで。15

宿に1泊。
明日は朝が早いので就寝することにしたが、なんだかんだいってこの部屋をちゃんと見ていないことに気づいた。

じっくりと見回してみる。

何の変哲もない、和室風の部屋だ。
ガキの使いの罰ゲームで松本氏が肝試しで使用していた部屋に似ている。


若干「避難はしご」の位置を示すプレートが傾いている。
ほぼ90度傾いている。

僕の部屋は火災などの緊急時、逃げ遅れた人が向かうべき場所として、廊下に矢印が振られている部屋だった。
避難はしごがある部屋は限られているのだろう。

実際にそうなったとき、僕は逃げてきた人にはまず首を90度曲げてとアドバイスしなければならないのかと考えると、眠たくなってきた。


掛け軸がある。
以前書いたと思うが、オカルト好きな人間にとって、掛け軸の裏を確認するというのは宿泊先に対する礼儀みたいなものである。

ただ、ここで確認してしまうと「なんか怖いことが起きました→掛け軸の裏にお札が貼ってありました」の黄金順序が頓挫してしまう。

「掛け軸の裏にお札が貼ってありました→でも寝たら、怖いことが起きました」

「部屋を替えてもらえばよかったのに」という指摘に、僕はなんら反論できない。



掛け軸の裏に何が貼ってあると面白いかというのはなかなか興味深いが、とにかく明日は早い。
ふとんに潜り込む途中、机の上の灰皿が目に留まった。

重厚な灰皿。
よくある、ドラマで誰かの頭を殴りつけてしまうタイプの灰皿だ。



掛け軸の裏、確認しておくか。

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