ちょっとそこまで。30

お腹の減りを我慢できなくなってきた僕は、もう砂時計みたいなコルセットをはめることができそうなくらいになっていた。
故にシートベルトも「あれ、俺と座席の間に誰もいないんじゃない?」と思うほどで、早急に食べ物を摂取する必要がでてきた。

16時。

お手軽な食事をもくろみながらの運転を続けていると、道路左側に大阪たこやきと銘打った店舗が目に入った。
観光地ならではの「現地もの」ではなく、大阪をうたっているという、明らかに「地元住民向け」のたこやき。

せっかく天草なのに、そこで大阪たこやきとなると、現在地の天草、たこやきの大阪、僕の住んでいる東京。
「天草-大阪-東京殺人ルート」が西村京太郎によって創作されてしまう。

しかし、もう何でもいいから食べたい。

「そんなことより、「らめぇ」っていうのは、本当は嫌がってないと思うんだ」

腰が折れる。



チェーン店らしきそのたこやき屋さんは、少々危険だとは思っていたが、やはり「作って保温していたもの」を出してきた。
いいのだが、やはり外はかりかりで、中がほんわりしたやつが食べたかったな。

とか考えながら口に含むと、全体がほんわりなのは予想できたが、一方できなかったのがたこの大きさだ。
ずいぶんでかい。

やはり海が近いと仕入れやすいから、チェーン店といえどもそうなってしまうのだろうか。
それとも海にうるさい地元住民をもうならせるため、無理しているのだろうか。

どちらにしても、僕はたこやきにおいてたこをそれほど重視していないため、大きさ以上の何かを見いだすことはできなかった。

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