わた毛

クラシックを聴きながらぼんやりしていると、耳の中がかゆいような気がしてきた。
耳かきを探すと、例のわた毛が取れてしまった、短い耳かきが見つかった。

僕はあの、耳かきのわた毛があまり好きじゃない。
何度か使うと茶色くなるし、猫がいつもアレをなめるのだ。
だからうちの耳かきのわた毛はいつもぱっさぱさになっていた。


その耳かきを手にとり、何かメモったりしながら耳をかき始めた。


こういうのをけがの功名というのだろうか。
耳かきを終えたときに気づいたのだが、どうやらわた毛が取れて先のとんがっていた耳かきを、スプーン側を使っているつもりでとんがり側を使っていたようだ。

そして、すごく大きい耳あかが取れた。


これは結構すごい発見なのではないかともう片方の耳で試してみる。

こんなとき、本当に耳が両側2カ所にあってよかったと思う。
対照実験としてやりやすいことこの上ない。

しかし本能が、とんがり側をスプーン側のように使うのをためらうのか。
大きい耳あかは取れそうになく、耳の中が痛いだけだった。

片耳だけ痛いのは、けっこう嫌なものだ。
その差異ばかりが気になって、どうもちゃんとぼんやりできない。

そんなとき、僕の好きな曲が流れてきた。
僕は姿勢をただし、耳に穴があくくらい、よく聞くことにした。

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