リンケージ、しょっぱい。

僕はうめぼしがあまり得意ではなく、それは単にしょっぱすぎるというのだけが原因だ。

あれはもう、薬剤師の免許を持っている人が隔離された場所で扱うレベルのものだよ。

でもなぜか日本ではおにぎりや白いご飯に対するアクセサリとしては上位にいる。
故に食卓にのぼる機会も多い。

確かに見た目はいいのだ。
梅肉のやわらかいものなんて、確かにほぐしたくなる。
しかし舌を塩蔵する勢いの塩からさ。

健康にもよくないのではないか。

ということで何となくうめぼしでいいことを考えると、こうなった。
=====
小さい頃、近くには梅林がたくさんあった。
そこには収穫されないような青梅がたくさん落ちていて、それを拾ってはよく同級生に投げつけていたものだ。

ある日、いつものように青梅を拾って標的を探していると、「ちゅろし」がこっちに歩いてきているのが見えた。
「ちゅろし」は僕よりひとつ年下で、おどおどした雰囲気がかわいい。
要はいじりやすいタイプなのだ。
僕は当たらないように、しかし「ちゅろし」の近くを通るように、思いっきり青梅を投げつけた。

それは、いつもの光景だった。
青梅が「ちゅろし」めがけて飛んでいく。

しかしおかしい。
いつまでも青梅が飛んでいる。
とうに「ちゅろし」を過ぎても飛んでいる。

そのまま見えなくなってしまった。

僕はばつが悪くなり、何が起きたか分かっていない「ちゅろし」と一緒に帰った。


15年後、突然「ちゅろし」から電話があった。

こないだ、面白い事があったんだよ。
ご飯食べてたら、「好き」って刻まれたうめぼしがひとつ落ちてきたんだ。


僕はこの電話で全てを把握した。

まず、僕が15年前に「ちゅろし」に向かって投げた青梅は何らかの理由で重力の束縛から抜け軌道上にのった。
そして地球を見下ろしながら15年間、以下のようなことが何らかの理由で起きたのだろう。
・ほどよい水分の除去
・塩分に相当するミネラルの付加
そして15年後、何らかの理由で軌道からはずれ、地球に落下してきたのだ。
さらにそこから「ちゅろし」のご飯の上に落ちてくるまでのあいだ、大気に潜む粒子など、何らかの理由でうめぼしに傷がついたのだろう。
それが、何らかの理由で「ちゅろし」の家へ。
何からの理由で屋外で白米を食べようとしていた「ちゅろし」へ。

それにしても今になって「ちゅろし」のもとにあの梅が届くとはね。
「ちゅろし」は僕の初恋の人だった。
=====

本当、こうなったんだよねー。

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